『これなんですか?』遠方からわざわざ買いに来る。こんな珍品が越ヶ谷宿に!

半助/竹割り・竹割り舵・傘屋切り出し・ひご通し

ここは日光街道第三の宿場町である越ヶ谷宿、創業100年越えの味のある町家が並ぶ。

その一角に昔から大工道具や金物を取扱っている面白い店がある。

今日はこの街で出会った珍しい道具を紹介する。

このイラストの品、知ってるかい?

薩摩島津氏の「丸に十字」の家紋?

 

いやいや、これは「竹割り」と言って、竹細工職人さんが使う鋳物製の道具。

両サイドの棒状のものは握り手で、両手でしっかり握るためのハンドル。

孟宗竹などを割って細い竹ひごを作る時に使用する。

分割や8分割などのタイプがあり、大小2種類のサイズがある

今在庫であるのがこの4分割用、大と小の2種類を見せてくれた。

現在も現役で関西ではまだ製作しているという。

 

そんな訳で、今日は珍しい「竹割り」と竹細工関連の道具を数種類見せもらった。

右下のシルバーの長方形に小さな穴が縦3列、横5列空いたものは尚珍しい。

さーてこれは何でしょう?

 

殆どの人が分からないと言う代物、実は「ひご通し」と言って、あの「竹割り」で割った竹を

「竹割り鉈」で細く割り、この「ひご通し」に通しながら細く削っていく。

最初は太い穴からだんだん細く、最後に奇麗な細い丸形の竹ひごが完成すると言う竹ひご削り器だ。

また細長い刃物は「傘屋切り出し」と言って傘屋さんが傘の骨を作るのに使用したと言う切り出しナイフ。

どれもこれも一般のお店では置いていない珍しい良品である。

街道筋の老舗ならではの味わい深い品物と、むかし看板娘さんから深〜い話が聞けた。

インテリアに飾っても様になるような渋く味のあるアイテムに巡り会えた。

 

ここは越ヶ谷宿にある金物屋「半助商店」、通称「はんすけ」。

「先代がこだわりの厳しい目で品揃えをしてお客様に喜んでいただき今日がある」と笑って話してくれた。

奥に見える「亀の子束子」や釜もオモチャ箱のように見えた。

次はどんな面白いモノに出会えるか、楽しみな店を見つけた。

 

記者 花房 茂

 

 

木下半助商店(通称:半助)

越谷市中町7-20

営業時間 AM10:00〜PM5:00

定休日 毎週月曜日